SQuBOKv2読破会と私

最近開いたTestingに関するイベントを行ってから、感じること、気づくこと、つながりといったところを考えるこの頃です。

さて、SQuBOKv2読破会 Advent Calendar 2015、5日目の記事です。4日目はSQuBOKによる無知の知の体験でした。

この会は、有志何人かが集まってソフトウェア品質知識体系ガイド -SQuBOK Guide-(第2版)を読み、議論し、より良いソフトウェアを創造していくための足がかりを得るものです。そこら辺の概要は1日目の記事を参考にすると良いでしょう。

この本自体はより良いソフトウェア開発を対象とした、組織的な大局話からプロジェクト個々の話、コード品質やテスト技術と局所的な話に至るまでの全般な話を扱っています。コードの実装やテスト実施などの実施の時代によって移り変わりが激しいところは適度に抽象化されて、時代に流れすぎない形でまとめられています。

今回は、この読破会と私、ということで少し書きます。

きっかけ

私は過去、WACATEと呼ばれるソフトウェアテストに関わる人たちの集まりに参加しました。2014年の冬でしょうか。その頃、夜の分科会を(確か)テストエンジニアのこれから、という少しざっくりとした話題で開かせて頂きました。その時に色々話をしました中にいた、@masskanekoに誘われる形で参加しました。

当時、SQuBOKv2は軽く読んでいました。ただ、やはり量が多いので個々の要素は詳しく読んではいませんでした。自分の必要な箇所だけかいつまんで読む、それ以外はこれから必要になったときに時折読む、という感じでした。

そんな折、この読破会への誘いを受けました。結果、一人で読んで積読に近いものになるよりは良いかな、という気持ちで参加してみました。

参加して

SQuBOKは知識体系と言われますが、実態は 困った時に過去の経験を素早く参考にすることが可能な indexのようなものです。内容の情報量からしてもそうは思っていたのですが、この会で読んでその認識がさらに強くなりました。この過去の経験、というのは1990年代の産業が成長し始めている頃からの様々なトライアンドエラーの塊です。

例えば、Web界隈では最近開発プロセスの変化や組織の移り変わりの話など含めてマネジメントの話、プロセス改善の話をよく聞きます。そのあたりは、小さな個人の開発からチーム/組織な開発に業界全体が遷移しようとしている時代だからであったり、はたまたスタートアップが増えているからでしょう。そこでよくある改善の取り組みやアンチパターンなんかは、私の経験と照らし合わせてもこのSQuBOKに同様なことがすでにまとめられていました。(マネジメント特化、などになるとまた話が変わりますが。)

失敗するよくある形、それを防ぐために先人はどのような取り組みを行ったのか、というものをざっと知ることができました。その具体は時代や周辺環境に差があるので全く同じではない、というのは自明です。それを踏まえた上でも、やはり役立ちます。

手段としてのツールや環境は変わろうとも、人による創造的な取り組み自体は今も昔も大差ない、ということのようですね。そこら辺の取り組みが巨大化・形骸化して今に至ったのだとしても、前を向いて前進していた熱い時代では変わらぬ改善への取り組みを行っていたようですね。ここら辺は大学時代に教授らから話を聞いてはいましたが、改めてなるほどねーという感じでした。

合宿

開発者の中には開発合宿を開いたこともあると思います。それと違わず、この読破会も同様な合宿を夏頃に行いました。ただ、開発者合宿でよくあるプログライングが伴うものではありません。

ソフトウェアメトリクスなどの、ソフトウェア製品自体の計測をどうするか、どんな研究があるか、というところを話題の中心に、色々議論していました。参加した人たちの経験などを色々議論しつつ、非公開な情報を共有したりと、本だけでは得られない知見を得られました。

アルコールや温泉などは言わずもがな 、です。

今生かされていること

これらの経験は、今の実際の業務に生きています。

例えば、私は立場上プロセス改善などを主導する位置にもいます。また、チーム作り、採用などの先も考える必要もあります。そのような組織に寄った活動を日々のそれなりに多忙な開発実務と並行して行うには、経験が全てではやっていけません。(少なくとも私は無理そう)。そのような時、直接的な解答をあたえてくれることは少ないですが、それにつながる過去の事例を提供してくれる体系はとても役立ちます。

少なからず私たちが進めようとしていることに対してよくない匂いに気づくアンテナを広げることにも役立っています。取り組んでいることがハズレではないこと、不安なら参考になりそうな過去の経験へのアクセス手段までたどり着けることがわかっていることは、行う取り組みに対して背中を後押ししてくれます。

開発言語やそれらを取り巻くツールのように動きの早いもの、人に関する古くから研究されていて動きの穏やかなもの、それぞれを上手い具合に取り入れながら活動を継続したいですね。

最後に

今の自分、環境は特別である。過去の先人とはまったく違う。

こういう思想を持っていない人にとっては、SQuBOKのような体系はなんらかの形で恩恵を読者にあたえてくれると思います。これは新規サービス開発といったサービス自体の話ではありません。すでに研究され続けている人の関わる系に関する話です。

この書籍に限りませんが、よくある失敗として目的と手段のはきちがいがあります。また、前例にとらわれて思考が停止してしまうこともよくあるでしょう。そこに言及することは不毛なので立ち入りませんが、一応注意点としては残しておきます。

では、手短な内容となりましたが以上になります。次回は 吉田東京 さんです。引き続き宜しくお願いします!

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