新装版『人月の神話』を読んだ

人月の神話は、多くの人が耳にしたことがあるであろう有名な書籍ですね。
non silver bulletは特に有名な言葉ではないでしょうか?

新装版『人月の神話』

私が院の頃、教授からブルックス氏本人のこと、この人月の神話のこと、教授の体験話なども含めて色々聞いたりしていたので部分的には知ってたりしたましたが、今回改めて読み返してみました。経験と知識を紐づける、という感じですかね。

この書籍が長く読まれている理由は、やはり人や組織を焦点としてまとめられていることではないでしょうか。人と組織という、ソフトウェア開発の本質だけれど、なかなか変化しないところに焦点を当ててまとめていたから読まれているのですね。

私は、ソフトウェア構築において困難な部分は、この概念構造体の仕様作成とデザインおよびテストにあって、それを表現する仕事やその表現に忠実か否かをテストする仕事ではないと考えている。

今だとAgileな開発でフィードバックを回すことに価値を置く開発スタイルが広まっていますね。それは今までの開発の歴史上、ブルックス氏も書かれているこの問題に対する1つの取り組みなのですね。

Software Testも”仕様に対して正しい”かどうかの確認(Checking)よりも、そこは機械に任せて、より人だから判断できるであろう仕様などの検証(Testing)に力を入れる方向に向いているし、私も仕事ではそういう方向に向きたいと思っています。

ブルックス氏は、OS/360の経験からこの書籍をまとめたこともあって、

だがもっと本質的な理由は、成功のためには、プロジェクトに携わる人々の質、およびその組織形態と管理こそが、使用するツールや採用する技術的アプローチよりもはるかに重要な要因であると考えていることにある。

の考えを強く持っている、と述べています。個人的に、ここは数人規模のベンチャーであろうと関係があると感じています。そして、組織論やピープルウェアなどがあるように、たぶんソフトウェア開発においてはかなり重要な点なのでしょうね。

最後に、私はSoftware Test畑なので、こんな引用もおいておきます。

1970年代にエンジニアリングの原則をソフトウェア製作に対して適用する目的は、ソフトウェア製品の品質・テスト可能性・安定性・予測可能性を増加させることが目的であったのであって、必ずしもソフトウェア製作の効率性の増進ではなかった。
> 「企業の生存競争:ソフトウェアの次元」

なるほど。

ソフトウェアが関わるシステムは、結局は人や組織の模倣とまでは言わないですが強く関わるものですね。

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